選挙も政治も矛盾だらけ…

昨日は参議院選挙の投票日でしたね。

 総務省は12日午前、参院選投票率を発表した。選挙区、比例代表ともに57.92%で確定。2007年の前回より選挙区で0.72ポイント、比例代表で0.71ポイント下回った。参院選投票率の60%割れは1992年から7回連続で、過去6番目に低い水準だ。
日本経済新聞オンライン


「過去6番目に低い水準だ。」じゃないよね。有権者の約4割が投票にいっていない状況をどのように捉えるのか?投票しなかったお前が悪い!と自己責任論を持ち出す人がいるけれど、投票に値しないと思わせてる政治や政治家ってどうなの?そこに反省や改善の余地はないのかね?




今回の参議院選挙。個人的には全く関心が持てず、応援したいという候補者も党もないという状況。


選挙戦がスタートすると掲示板に候補者のポスターが貼られ、地元では街頭演説があちらこちらで行われる。“現職”という看板を背負って凱旋する候補者達。でも、その人達の顔を見たこともなければ、どんな政策を実行してきたのか、実績も分からない。こんな状態で一体誰に貴重な一票を投じればよいのか?


候補者のことは自分で調べろよ!という人もいるかもしれないけれど、その手間ひま、時間的コストを考えたら、やっぱり“私”の大事な一票を投じるためには、今の選挙制度では敷居が高すぎる。まあ、だからこそ、安易にタレント候補なるものを打ち立てて、特定政党を応援していない浮動票の獲得なんかをねらうアホな選挙活動があるんだけど…。


20時以降の選挙特番を見ながら、当確した候補者達が「これから国民のために全力で政治に打ち込みます」なんて語っている姿を見て、あなたは何のために政治家になるのですか?どんな政策を提言し、これから実行していくのですか?全く見えないんですけど(怒)選挙戦ではものすごい熱で語っていたストーリーも、選挙後は全く聞こえず、結局は“党”という組織に所属し、法案を通すための多数決要員に成り下がっていくのではないか、と危惧せざるを得ない。


政治が自分ごとと考えられる年齢になってきただけに、何とも言えない矛盾を感じたりするわけです。




今回の選挙で民意は民主党に「NO」を突きつけた。いろんな評論家がこの事態に持論を展開していたけれど、僕が今回感じたのは日本の政治は組織対組織の駆け引きだけで成り立ってるってこと。その組織もなんというか中途半端な人たちの集まりで…政治家一人ひとりは特定のドメインで専門家なのかもしれないが、ここにも組織の論理が働き、本来能力を存分に発揮してもらうべき分野で仕事ができていないことも多々あるだろう。この課題だらけの日本国で、誰が全体像を提示し、個別の課題に対応していくのか、それらを個人の主義主張だけで押し進めるのではなく、各方面の専門家達と連携しながら、政策を推進していく新たな政治展開が求められる。民主党とか自民党とか少数政党とか…国民としてはどうでもいいんだよ。政治家一人ひとりが顔と名前が見える距離感で何をやっているかがオープンになるような体制作りをお願いしたい。