地方でゆったり仕事をしようぜ!

日本でビジネスをするなら“東京”というのが当たり前になった。いろんな意味で東京でビジネスをするメリットはあると思うんだけど、これだけ成熟した社会なのに“東京”なんて小さな土地に政治も経済も「力」が一極集中していていいのかな?なんて思うんだわ。


日本の歴史を振り返ると政治を行う場所と経済が発展する場所が違うという事実があり、このバランスが国の発展に寄与してきた。江戸時代は江戸で政治が行われていたけれど、商売の中心は大阪だったんだよ。先物取引や相場なんてのは大阪の商人が生み出した知恵だったりするのね。今となっては知ってる人はホント少ないと思うけど…。


経済と言えばアメリカ(!?)。この国は政治と経済がバランスよく分離してる。今をときめくGoogleだってAppleだってワシントンにもニューヨークにも本社機能を抱えてない。アメリカの地理事情は詳しくないんだけど、片田舎にどでかい敷地を購入して立派な本社兼研究所を構えてる。都会の喧噪とは無縁の場所で社員さんはゆったりとした時間を過ごし、各企業とも地域社会との結びつきも非常に強いと聞く。


じゃあ、日本は???ということで地方に本社を構える会社をサラッと調べてみた。

会社名 所在地
ハドソン 北海道札幌市
ヤマダ電機 群馬県前橋市
ヤマハ 静岡県浜松市
河合楽器 静岡県浜松市
西濃運輸 岐阜県大垣市
トヨタ 愛知県豊田市
IOデータ機器 石川県金沢市
ワコール 京都府京都市
任天堂 京都府京都市
京セラ 京都府京都市
パナソニック 大阪府門真市
加ト吉 香川県観音寺市
ベネッセ 岡山県岡山市
青山商事 広島県福山市
マツダ 広島県安芸郡
ファーストリテイリング 山口県山口市
TOTO 福岡県北九州市
やずや 福岡県福岡市
久光製薬 佐賀県鳥栖市
ジャパネットたかた 長崎県佐世保市
再春館製薬 熊本県熊本市

ネットで調べただけだから、リストアップはこれくらいで(汗)会社四季報とかで詳細な情報を得られれば、地方に本社を置く上場企業はもっと出てくるはず。とは言いつつも、こんなご時世だからほとんどの会社が東京にも本社機能を持ってるのね。右にならえが好きな日本人の特性を考えれば仕方がないことなのかな?




最近、地方分権説を各都道府県知事が一生懸命叫んでるんだけど、民間企業が先導して地方へ進出したら問題は一気に解決する。平成22年4月1日現在、日本で過疎地域とされている場所が776ある(過疎物語(財)過疎地域問題調査会調べ)。こういう場所に企業をどんどん誘致しないと!地域一帯、村丸ごとくらいを買い取る(売り飛ばす)規模で候補地を用意して、○万人規模の会社の本社、工場、研究所を立てればいい。今、そこに住んでる人を雇うも良し、農業や林業なんて第一次産業を支援したり、地域交流って形でCSRを実践すれば、地元の人も地域に活気が出て大喜びしてくれるだろう。


道路、鉄道、空路、海路など物理的なインフラや情報通信インフラも行き届いているんだから、日本という島国では物理的距離という面ではハンディにならない。それでも諸外国との窓口として大都市圏に人を置かなければならないのであれば、ごく少数の人材に適度な大きさのビルの一室を提供すればいいと思う。別に六本木ヒルズに事務所を構える理由なんてないんだよ。


東京で大きなビルに本社を構え、ベッドタウンから何百〜何千という人の交通費を支払う年間のコストを考えれば、地方の片田舎の土地を借りるか買うなどして、社員は地域に住まわす方がよっぽどコストを圧縮できていいだろう!?こういう企業が1日も早く出てきてくれることを望むばかりだ。