希望年収を奪い取れ

産業能率大学から「2010年度新入社員の会社生活調査」の報告書がリリースされた。


調査結果の1つに理想の年収を聞いている。以下、回答。

35歳時点での『理想の年収』の加重平均は、過去最低となった昨年の731万円をさらに下回り、723万円となりました。現実を予想した年収も586万円で過去最低を更新しています。 この質問は2000度調査から聞き始めており、2000年度と今年度の理想の年収の回答結果 を比較すると、「1000万円以上」が大幅に減り、「600万円台」が大幅に増えていることが わかります

残念ながら、この数字、ちょっと無理じゃないかな?何を根拠に算出しているのか?大学の授業で給与の算出方法なんて教えられないから、ホントに感覚的な金額なんだろうな。現実は・・・。トヨタに勤める30歳の友人の年収が約400万。月の手取りは、いろいろ天引きとかがあって、22〜25万だそうだ。さあ、どうやって35歳で年収700万を稼ぎ出す?




もうちょっと客観的なデータが欲しいと思って、「平均年収」ってキーワードで検索してみたが、本気で書いてんの?と目を疑うような数字もチラホラ。ちなみにマスコミが総じて平均給与が高いけど、よく考えてみて。不景気で、どの企業も広告費をリストラしてる。カネのかからない広告手法としてWebメディアやTwitterを活用し出した企業もたくさんある。もうね、5年〜10年という短いスパンで現状の給与体系なんて破綻するよ。


年寄りはいいんだよ。給料って一回上げるとなかなか下げられないからね。年功序列の中で高給もらってた人は、その人の能力以上に給与を上積みされてた人がたくさんいる。でもね、今年入った新入社員なんて10年、20年って勤続年数を経ても給料は上がらない。というか上げられない。大企業はそのでかい図体を維持するために、人件費というコストを大幅に圧縮しないとイケナイから。これからは雇用はしてあげるから、薄給でお願い!ってのが本音。


最近は過去最高益を更新って記事がたくさん出てるんだけど、どの業界も市場規模が縮小している中で、大幅なコスト削減を行って、なんとか利益を捻出している状態。成熟期の余韻で飯食ってる会社は売上増よりもコスト削減路線なわけ。それができずに破綻したのが日本航空なんだよ。もう一回くらいは潰れるだろうね。




これからは1億層下流の時代が来る。じゃぁ、どうやれば自分の親くらいには稼げるのか?2010年の新入社員が掲げた理想年収くらい稼げるのか?やっぱり、普通の生活をしようと思うとカネはいるよね。


自分の給与は完全出来高コミット制!
これしかない。というか、これくらいの覚悟がないとどんだけ汗水垂らして働いたって、となりでのんびり仕事してる同期と給与の差なんて生まれない。1番手っ取り早いのは起業すること。トヨタの役員の平均年収が約4000万。ちなみにみんな結構おじいちゃん達よ。これくらいの金額だったら、30代のベンチャー経営者達で稼いでる人も少なくはないだろう。“就職してる”という安心感が欲しいなら、外資系に行きな。日本に支店を出してる外資系企業でも、その働き方は日本企業のそれとは全く違う。完全に実力主義を採用してくれるし、人材評価がスゴく上手だから、もらう給与にも納得感があるはず。ちなみに知り合いで外資系金融機関に勤めてる人の賞与額は1回で約5000万。日本企業で死ぬほどがんばって働くのなら、外資系で死ぬほどがんばった方がよっぽど報われると、僕は思う。


日本を良くしたい!なんて志をちょっとでも持ってる若者がいるなら、ぜひ起業をしてほしい。とりあえず就職して、社会のことを勉強して、3〜5年でドロップアウトするのなら、その3〜5年という時間がもったいない。学生起業家という立場になって、社会の右も左も分からなくても、ちゃんとした人とお付き合いすることを心がければ、君らが学ばなければならないことは、きちんと学べるから安心しな。




さ、僕も仕事。仕事。